会の経緯・歴史・受賞歴

活動経緯 (2015年3月現在)

姉小路界隈は京都の都心にあって、様々な業種を営む老舗と小さな商店と町家を含むごく普通の住宅が建ち並ぶ、やさしい落ち着いたまちで、昔から住のあたたかみと職の活気が響きあい、育みあって栄えてきた職住共存のまちです。そんな界隈において、平成7年7月に発生したマンション建設計画を契機に、平成7年10月に「姉小路界隈を考える会」を発足しました。

これまで「看板の似合うまちづくり」「灯りでむすぶ姉小路界隈」「花と緑でもてなす姉小路界隈」など様々なイベントの継続により、丁寧に界隈のまちづくりの輪が広げ、維持してきました。会の設立のきっかけとなったマンション建設計画用地を対象に、「地域共生の土地利用検討会」に取組み、おそらく全国で初めてのケースと言える、パートナーシップ型まちづくりによる「アーバネックス三条」が完成しました。

平成15年1月にはNPO法人都心界隈まちづくりネットを設立し、活動範囲及び取組テーマをさらに広げ、活動を展開しています。平成12年4月には「姉小路界隈町式目(平成版)」の制定、平成14年7月には都心部で約2haにもおよぶ建築協定を締結しました。また、平成16年度には京都府下で初めての街なみ環境整備事業により京町家再生の事業にも取組み、現在までに26件の京町家を再生しました。このように京都の都心部から絶えず「市民の手による美しい界隈づくり」の取組情報を発信してきました。

このような美しい都心界隈づくりに向けた連続的な会の活動の成果もあり、平成15年4月に京都市は「職住共存地区での新しい建築ルール」を施行し、高さ等のダウンゾーニングを実施しました。さらに景観法の成立を受け、平成19年9月から、新京都市景観政策が実行されました。歴史的都心部において、15mの建築物の高さ制限が実施されましたが、会の活動の基本目標である『5階以下の低中層の街なみ方針』が法的にも達成されることとなりました。

また、人が中心のみちづくりとして、いずれも京都市初となった路側帯拡幅と街頭の電球色への変換を実施し、都心界隈での景観向上と防災を目的とした「姉小路通電線地中化」の要望書を京都市へ提出しています。平成25年は、風俗店等の進出を防止する「姉小路界隈地区 地区計画」の条例化も実現。本年平成27年3月31日より、「姉小路界隈地域景観づくり協議会」の事務局を開設しました。

活動の歩み

年月日ことがら
1995年10月姉小路界隈を考える会を設立。看板の似合うまちづくりを展開
1995年11月姉小路画廊開設(現在までに24回開催)
1995年12月会報「姉小路界隈」を発行(現在までに36号を発行)
1997年8月灯りでむすぶ姉小路界隈を開催(毎年夏の姉菊屋町地蔵盆時に開催)
1998年4月花と緑でもてなす姉小路界隈を開催
1998年1月地元住民、事業者、京都市よる研究会で、「アーバネックス三条」の基本計画を策定。
1998年3月まちづくり先進事例見学会 (大型バスチャーター過去7回実施)
1999年1月Webサイト開設
1999年4月姉小路界隈町式目(平成版)策定 (江戸時代からの町式目を基本理念)
2000年11月「歩いて暮らせるまちづくり」協賛開始、自動車通行止を始める。
2001年11月御池通京都初の高層マンション建設反対の署名活動
2002年7月姉小路界隈地区建築協定締結 (94区画の加入。2012年、10年目更新)
2002年8月アーバネックス三条竣工 (日本都市計画学会 関西まちづくり賞)
2002年8月京都初の赤く燃えるガス灯設置(内原智史氏デザイン)
2002年11月インターネットでガス灯・イベント生中継 (防犯カメラ兼用) 開始
2003年1月NPO法人都心界隈まちづくりネット設立
2004年9月街なみ環境整備事業開始、10年間で26件の京町家再生事業事業を完成
2006年8月京都御池中学校との協働による行灯製作とブラスバンド演奏を恒例化
2006年10月旭川市「5.7小路ふらりーと」と姉妹小路協定調印式
2007年2月新京都市景観政策の支持表明書の提出
2011年2月姉小路通 (御幸町〜柳馬場間) 路側帯拡幅工事 (京都市で初事例)
2012年12月姉小路通街灯 (御幸町通〜柳馬場通間) 電球色へ交換
2013年2月姉小路通電線地中化 (烏丸通〜寺町通間) 要望書提出
2013年7月姉小路界わい地区地区計画の都市計画決定。京都市都市計画マスタープラン「地域まちづくり構想」に「姉小路のまちづくりビジョン」が位置づけられる
2016年3月地域景観づくり協議会事務局開設(2015年3月31日)。累計26件の意見交換会を実施。

受賞歴

  1. 「第1回景観・まちづくりコンクール」優秀賞 京都市・景観まちづくりセンター 1999年
  2. 「関西まちづくり賞」 日本都市計画学会関西支部 2002年
  3. 「まちづくり功労賞」 国土交通省 2004年
  4. 「第1回地域住宅計画賞」 地域住宅計画推進協議会 2005年
  5. 「日本まちづくり大賞」 日本都市計画家協会 2007年
  6. 「歩くまち京都の実現へ大きく寄与」京都市 2011年
  7. 「第5回地域再生大賞」地域再生大賞実行委員会 (全国地方紙44社と共同通信で構成) 2015年
  8. 「第10回国土交通大臣賞」住宅生産振興財団「住まいのまちなみコンクール」2015年
  9. 京都景観賞 「第1回景観づくり活動部門」市長賞 2017年3月