平成二十六年十二月号
界隈活動の報告

1. 青木邸が「登録有形文化財(建造物)」になりました

写真
▲ 青木邸近景(藤田輝二画伯)

時代の特色をよく現し、再び造ることができないものは、かけがえのない文化財です。姉小路界隈では平成26年3月までの10年間に亘って、街なみ環境整備事業(建築協定締結区域内で、且つ一定の基準を満たした物件が選考対象)の補助を受け、26軒の家々の外観美装化工事を進めて参りました。この中から、築50年を経過した歴史的建造物20件を「京都を彩る建物や庭園」として「選定」済みです。(詳しくお知りになりたい方は「姉小路界隈修景事例集・街なみ環境整備事業10年の記録」をご参照下さい)

更に、その中から、国の定める登録有形文化財の基準に基づいて文化財として登録されれば、現状変更についても、届出制というゆるやかな規制を通じて保存が図られ、活用が促される制度があります。本年は青木邸が文化財として登録され、彩雲堂と岡墨光堂が「京都を彩る建物や庭園」の「選定」から一歩進んだ、「認定」の為の調査開始を受諾されました。姉小路界隈の建物で、これらの制度についてご関心のある方は、地元窓口である当会へお気軽にご相談下さい。

2. 「まちなかを歩く日2014」開催の報告

写真
▲ まちなかを歩く日2014の様子

姉小路界隈では、2000年の初開催から14年運続で関連企画を実施しており、今年も11月15日(土曜日)と16日(日曜日)の両日、姉小路通柳馬場東入のギャラリー象鯨と、姉小路画廊及び姉小路通を会場として、以下のイベントを開催しました。本年は両日13時・15時に「姉小路界隈地域景観づくり協議会計画書説明会」を計4回開催し、85名にご参加頂きました。また、姉小路画廊での『「木地師の里」3人展とまちなか生け花「歩く姿はゆりの花」』や「もえぎ幼稚園ミニ行灯展示」にも、多数ご来訪頂きました。

15日(土曜日)の14時からは、姉小路通を自動車通行止にして、「歩くみち、書のみち姉小路」と題し、幅270cm×長さ360mの白い布を姉小路通に敷いて、色々なメッセージを書き込んで貰いました。また、姉小路界隈をこよなく愛し、描き続けてこられた藤田輝二画伯にも即興画をご描写戴き、しばし、自動車の騒音を忘れて安心・安全な道空間を楽しみました。内外の、多くの通行者の皆さんからも、ご賛同の意見を頂戴しました。ご協力いただいた皆様に、厚く御礼申し上げます。

3. 姉小路界隈まちづくり協議会月例会議(計画書説明会を兼ねる)の報告

11月のまちづくり協議会月例会議は、21日(第3金曜日)19時より中京酒販組合ビル1階会議室にて開催致しました。最初に「地域景観づくり計画書」の説明会として、参加頂いた方々に、当会の今までの取組と成果についての概況を説明申し上げ、地域景観づくり協議会への認定と計画書の最終説明会までの経緯や内容について、お聞きいただきました。

写真
▲ 地域景観づくり協議会の説明(歩く日にて)

次に、最近の界隈での建設状況(マンション建設計画と解体各1件)と、11月15・16日開催の「まちなかを歩く日イベント」について報告しました。また、多発する交通事故防止にむけての標識(案)へのご応募がありましたので、その図案(鳥獣戯画をモデル化)を披露し、参加者のご意見を伺いつつ、今後の対応について協議しました。兼ねてより作成を続けてきた「姉小路界隈を考える会」の設立20周年記念クリアファイルについては、完成しまして、その配布方法等について協議し、参加者一同のご承認をいただきました。

先月は、計画書の説明会案内もあったので、京都市の掲示板使用をお願いしたところ、京都市と市政協力委員(町内会長)のご賛同を頂けました。感謝致します。今後も、スペース等に余裕があれば、活用してゆきたいと思います。なお、当会の活動経歴や姉小路通信の最新版は、ウェブサイトでご覧いただけます。次の月例会議は、12月19日(第三金曜日・定例日)19時より、中京酒販組合ビル会議室で開催致します。本年も、大晦日に108基の行灯を灯します。年の瀬を皆様と共に頑張りますので、ご支援賜りますようお願い申し上げます。

(会長 : 市古和弘)