平成二十六年十月号
界隈活動の成果報告

1. 都市ブランドを創造する屋外広告物の研究報告書が完成

2012年8月に、都市環境デザイン会議の有志によりプロジェクトチームが発足。都市ブランドの創造に貢献し、都市の活力を呼び起こす屋外広告物や店舗のあり方の研究が始まりました。対象は、姉小路通・三条通・先斗町通・木屋町通です。この度、報告書が完成し、姉小路通について次のようにまとめられました。

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▲ 屋外広告物に関する報告書

多様な町家が混在し、職住一体で老舗の残る「歴史的景観」であり、町家の質感を基調とし、積極的に外観の改修が行われている「特徴」を持つまちである。今後、歩く目線を基本として看板等を配置した“光と影”の奥行きがある境界づくりを「目標となる景観」と位置づけ、「屋外広告物」については町家を基調として、高さ、サイズ、形状を誘導してはどうか。また、外壁・柱・樋などの色彩を合わせ、照明の光量や角度などにも配慮してはどうかといった提案がなされています。

今後の界隈での屋外広告物検討の参考資料として、活用が期待されます。

2. 姉小路界隈まちづくり協議会月例会議の報告

9月のまちづくり協議会月例会議は、19日(第3金曜日)の19時より、中京酒販組合ビル1階会議室にて開催しました。

まず、最近の界隈での建設状況を報告し、次に、8月23日に開催した「姉小路行灯会」の賞品と感謝状の配布完了について報告しました。

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▲ まちづくり協議会9月会合の様子

その後、地域景観づくり協議会の計画書素案を参加者全員にご覧頂きましたが、欠席された役員・市政協力委員・町内会長宅にもお届けし、素案の練り上げを改めて行ってから、地域の皆様全員にお知らせしたうえで説明会を開催し、追加意見の受け付けについて、参加者全員のご承認を頂きました。また、当日、参加された姉小路町町内会長の丸山氏より、ご自分の店舗兼住宅をモデルとして、色彩比較案を考えて欲しいという提案がありましたので、当会の評議員を務める京都市立芸大の藤本教授に、ご検討いただくことになりました。

3. 安心して歩ける町に ─ 「自転車マナーを考える教室」開催の報告

9月22日は「世界ノーカーデー」でした。1988年にフランスで始まったこの活動は、人々の環境保護への意識を強め、自動車が都市環境に負益をもたらすことを理解し、市街地での公共交通手段利用、自転車歩行の奨励を狙ったもので、以来、世界中に急速に広まりました。こうした状況に於いて、安心して歩ける町を目指し、自転車の走り方を考えようという催しを、23日に行いました。

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▲ 自転車の走り方・マナー教室の様子

任意団体の「歩いて暮らせるまちづくり推進会議」が主催し、当会が会場を用意しました。会場では、京都府警による自転車マナー教室の他、京都市による公共交通の利用と徒歩での移動を呼び掛ける「歩くまち・京都」憲章の紹介が行われました。

また、自転車と歩行者の通行区分を明示した施策「歩いて楽しいまちなかゾーン」を使い、参加者が道路表示で分けられた区分を確認しながらの、自転車試乗体験会を行いました。訪れた人々は、身近な乗り物への理解を深めながら、町歩きへの思いを巡らせておられました。

姉小路通信のアーカイブは、当会ウェブサイトでもご覧いただけます。他にも、「人と町の物語」や「姉小路マップ」など、見ているだけで姉小路をより深く詳しく知っていただけるコンテンツも多数ございますので、こちらも是非、ご確認を宜しくお願い致します。

次回の月例会議は、10月17日(第三金曜日・定例日)の19時から、中京酒販組合ビル1階会議室にて開催致します。より多くの方々にご参加いただき、積極的なご意見をお聞かせ願えたら幸いです。

(会長 : 市古和弘)