会を設立して20年、設立以来継続してきました界隈在住の方々にご登場いただく“人間マップ”のWeb版“姉小路Who'sWho”です。
古きよきダンディズムの発信拠点という雰囲気がただよう、大正11年創業の「加藤重」。三代目の加藤社長は繊維卸店経営の傍ら、学校の掃除などヴォランティアに取り組む。大震災の後福島から京都へ移り住んだ店長の菅野さんと、2年前に開いたオーダースーツ店をきりもりするお二人に、店の歴史やオーダー紳士服についてお話を伺った。
「お茶は相手がいる事やし、それがクローズアップされて、文化を見直すにはええ事かもしれません」と仰る遠州流の茶道師範、岡野賀美(吉田宗賀)さんに「點得庵」と名付けられた茶室をお訪ねして伺った、お茶について。
ガラスと出会い、50歳での決断から、ガラスのお土産づくりへ。「『いいものできたね』と、そういう風におっしゃってもらうと、ああよかったなと。その瞬間が、100パーセントいい」と仰る梶村さんの、ガラス工芸への静かな情熱。
京菓子司 亀末の店主、吉田孝洋さんによる、京菓子の蘊蓄。
そば料理店 わたつね の店主、中塚博己さんによる、蕎麦の日本独自の調理法「手打ち蕎麦」の実演と試食会を兼ねた、文字通り美味しい講演会。皆さんに手打ち蕎麦の味と香りを堪能していただけないのが残念ですが、エッセンスだけでもお届けしたいと思います。
二回目は平野豆腐平野良明店主のお話です。にがりを入れてから一瞬のうちにサッと鍋をかき混ぜる ─ 昔ながらのにがり製法を用いつつ柔らかい豆腐を作る高度な技術や、姉小路を愛した北大路魯山人や白洲次郎氏、緒方拳氏のお話などをお伺いしました。
富永家は親子二代にわたり蒔絵として工芸作品製作を生業となさっており、今回は「伝統産業技術功労者賞」受賞の栄誉に輝いておられます。姉小路界隈の一番大切な財産ともいえる、「人と生業」をご報告申し上げます。